2013/04/09

[アジャイル]プロジェクトの方向づけ(開始時に実施すること①) 

アジャイルサムライ(要約) その3

1.プロジェクトがダメになる理由

プロジェクトの開始時点で関係者の認識が揃ってない事は自然なこと。問題は関係者全員でプロジェクトについて話し合う前にプロジェクトを始めてしまうこと。
「チームメンバーが誰もいないところで合意したことを前提にしているから、プロジェクトがだめになる」
そうならないために次を満たすための工夫が必要
  • ゴールやビジョン、状況や背景をチームでよく話し合う
  • ステークホルダー(ソフトウェアの利用者)に情報を提供すること。
  • 手ごわい質問をする(どれくらい経験を積んでるチームですか?ご予算はいくらですか?)
これらを手助けするためのツールが次に紹介するインセプションデッキです。

2.インセプションデッキの作成

インセプションデッキは10の手ごわい質問と課題から構成されており、開発チームだけじゃなくより広範囲なメンバーで作成するのが望ましい。またインセプションデッキは開発チームのものだけではないのでステークホルダーを巻き込むことが重要となってくる。作成には数日から2週間程度を見込んでおく。<

3.インセプションデッキの課題一覧

1.我々はなぜここにいるのか。
・顧客は誰か。プロジェクトの目的は何か。
2.エレベーターピッチを作成
・30秒以内に2行でプロジェクトをアピールするには何を伝えるべきか。
3.パッケージデザインを作る
・自分たちのプロダクトの広告が載っているとしたらどんな内容がいいだろうか。(見た人は買いたくなるだろうか)
4.やらないことリストを作る
・実現することは明確となっているが、やらないことも一覧等で明確にする
5.ご近所さんを探す
・プロジェクトの関係者は自分たちが考えているよりもずっと広い。そういったメンバーを招いてざっくばらんに自己紹介しておく
6.解決案を描く
・チーム全員の認識を合わせるため概要レベルのアーキテクチャ設計図を描く
7.夜も眠れなくなるような問題
・プロジェクトで起きる心配事について話し合う。最小限に食い止める方法はあるか。
8.期間を見極める
・どれくらい期間が必要なプロジェクトか
9.何を諦めるかはっきりさせる
・期間、予算、スコープ、品質など現時点で譲れないもの、止むを得ない要素は何か。
10.何がどれくらい必要か
・期間はどれくらい必要か。コスト、どんなチームならプロジェクトをやり遂げられるだろうか。

次回以降で、これらの内容を掘り下げていきます
・INDEX
アジャイルサムライ(要約)その1「ざっくり分かるアジャイル開発」
アジャイルサムライ(要約)その2「アジャイルチームのあり方」
アジャイルサムライ(要約)その3「プロジェクトの方向づけ(開始時に実施すること①)」
アジャイルサムライ(要約)その4「全体像をとらえる(開始時に実施すること②)」
アジャイルサムライ(要約)その5「具現化させる(開始時に実施すること③)」
アジャイルサムライ(要約)その6「ユーザーストーリーを集める」
アジャイルサムライ(要約)その7「見積り:当てずっぽうの奥義」
アジャイルサムライ(要約)その8「アジャイルな計画作り:現実と向き合う」
アジャイルサムライ(要約)その9「イテレーションの運営:実現させる」
アジャイルサムライ(要約)その10「アジャイルな意思疎通の作戦」
アジャイルサムライ(要約)その11「現場の状況を目に見えるようにする」

0 件のコメント:

コメントを投稿